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希少野生生物クサソテツの移植・保護


   内部川に生息する希少生物の一つであるクサソテツの移植保護活動が9月10日(木)に行われました。

 国土交通省三重河川国道事務所では今年度の「内部川河道掘削事業」として貝家橋と内部橋の間の堆積土砂の除去を計画していますが、工事エリア内に貴重な野生生物の一つであるクサソテツが生息していることから内部地区社協環境部が中心となって関係者に働きかけ、移植することになりました。これは例年行われている内部川清掃や特定外来生物アレチウリ駆除など「山の恵みを海につなげる」水辺環境保護の一環として取り組むものです。 クサソテツについては内部自然ごよみをご覧ください。

 移植対象となったクサソテツの群落はJAみえきた内部支店前あたりの内部川河川敷の10m×4mの範囲に410株が確認されています。 当日は停滞する秋雨前線の影響で時折雨の降る不安定な天候でしたが、工事関係者をはじめ地域の関係団体から29名が集まりました。参加者は2人ずつに分かれて番号が振られたクサソテツを一株ずつ掘り起こし、15m離れた土手側の移植地に運んで植えつけました。 この後は同じシダ植物のコウヤワラビも移植して寒冷紗かけ、水やりを行い、定着まで進めることにしています。

 

 内部地区のシンボルである内部川の地区内流域には貴重な野生生物が多く生息し、確認されている希少種は12種、うち三重県レットデータブックの絶滅危惧種は4種を数え四日市市内でも特筆すべきところです。今回移植したクサソテツはこの地域の植物分布地理学上の希少種です。このような活動を積み重ねることで、先人の残してくれた豊かな自然が次世代につなげられてゆくことを願っています。

<参加団体>
国土交通省三重河川国道事務所、内部地区連合自治会、内部地区自主防災協議会、内部地区市民センター、朝日土木(株)、内部地区社会福祉協議会、うつべ☆スター、内部の花すいせんを育てる会、内部ほたるの里を育てる会、女性防災ドリームステップ、学童見守り隊

 また、この催しは中日新聞・CTY・四日市ホームニュースで報道されました。

(2020年9月10日 社協広報部が取材しました)



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