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北小松に大規模ソーラー発電所

 北小松町の北、貝家町から西に向けて鎌谷川左岸段丘の平坦地には畑が広がり、その周囲には東西に伸びる帯状の樹林が残っています。ここに事業規模19.7ha、発電量約10.5MW(パネル数約17,600枚)の大規模太陽光発電所計画(事業名:パワープラント四日市北小松太陽光発電所)が進められています。

事業計画区域(簡易的環境影響評価書より)

 三重県の環境影響評価条例では太陽光発電所の設置に際して用地造成 を伴う場合、面積が20ha以上は「対象事業」として通常の環境アセスメントを義務付けられますが、面積10ha以上の場合「準対象事業」として簡易的環境アセスメントが義務付けられます。 通常の環境アセスでは方法書→準備書→評価書→事後報告書の手続きが必要ですが、簡易的環境アセスでは文献調査を基本とした調査・予測・評価を行う簡易評価書と、環境負荷低減措置を記載した措置報告書の手続きだけでよいことになっています。北小松の計画では面積19.7haであり簡易的環境アセス(影響評価)が適用されます。

 すでに6月30日から8月13日まで事業者(合同会社地域共生発電所)による簡易的環境影響評価書の縦覧が行われ、8月25日には市長意見のための四日市市環境保全課による専門部会が開かれました。同様に県においても簡易的環境影響評価書を調査審議するため、三重県環境影響評価委員会小委員会が9月10日に開かれることになっています。
8/25 専門家部会の現地視察

 この計画では当初の事業計画地に重要な猛禽類であるオオタカの営巣地が確認されたことからこれを避けて計画を縮小するなど事業者側で環境影響を低減する配慮がなされていますが、地域の自然環境を大きく改変することになります。北小松の事業を含む4.1kmの円内には、すでに工事が始まっている足見川メガソーラー事業(山田町・小林町・波木町 94.7ha)およびパワープラント四日市山田太陽光発電所事業(山田町19.4ha)があり、この地域の貴重な里山が急激に消えようとしています。(下図参照)
  しかし一方でこれらは2050年のカーボンニュートラル実現に向けて太陽光発電をはじめとする「再生可能エネルギー」の導入という国の施策を担う事業であり、自然環境の保全を図りながら実施してゆくことが求められています。

 (21年9月3日 社協広報部が取材しました



 














































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